2017年02月24日

御所市の朝、一瞬の風景 〜雲と一体となった山の稜線

 朝から雨。近鉄御所駅を降りると山に暗い雨雲がかかっている。山の稜線と一体となっており、境が判然としない。宮脇俊三が『古代史紀行』(講談社、1990年11月)で「葛城山地には呪術めいた雰囲気がある。」と記した状況に近いかもしれない。*1 墨絵の世界にも通じる。充分な迫力であり、パワースポットとしての側面も持つ。
 今、「天空の城」に大きな注目が集まっている。朝方の霧の中に城が浮かび上がり、空中に浮かび上がっているように見える。ブームと言ってもいいほど。以前、城跡、特に地味な山城の場合、城マニアでなければ、あまり行かないものであった。見かけが派手な世界遺産・姫路城などに人気が集中していた。
 朝来市和田山町竹田の雲海に浮かぶ竹田城は、ブームのきっかけとしてとくに有名。登城者数も近年劇的に増えている。
 ただ、時間帯は限定される。季節によっても状況は大きく違ってくる。見られる瞬間が貴重で、それだけに一生の思い出にもなる。北極圏のオーロラがまさにそれ。国内でもクジラ観覧ツアーも似たシチュエーション。見られない場合には料金が安くなる場合もある。
 雲と一体となった山の稜線。宮脇俊三も感じた御所の風景。アピールしていく価値はある。

 *1 2016年5月29日 宮脇俊三『古代史紀行』
posted by 林 秀一 at 10:54| 日記 | 更新情報をチェックする