2016年06月05日

関西と関東の接客の違い

 関西のほうがジョークが多い。イメージ通りでもある。困るのは、ジョークがおもしろくないとき。関西の冗談すべてがおもしろいわけではないのである(あたりまえだが)。よく言われるのが、「はい、1,200両」と言われるケース。別に面白いと思えないのでスルーするのだが、「えっ、江戸時代にタイムスリップしてしまったのか! 後の世の平成という時代の紙幣と硬貨でもいい?」と乗ってあげたほうがいいのだろうか。1,200円を1,200万円という類似の例もある。先日は、居酒屋で、「この料理、すぐできますか?」と聞くと、「すぐできます、ほんの3か月くらいで」と言われた。こう答えられると、回答の趣旨が「すぐできる」に重点を置いているのか、時間がかかると言おうとしているのかよくわからないので結構困る。30分くらい後に、「予定よりかなり早くできました」と言われて持ってこられても困るので、その注文は控えたが。

 関東でもこの種のジョークを言う人はいる。下町の店に少しいる気がする。逆に、関東のほうが多い接客パターンもある。ある日、3人で、品川のレストラン店頭の食品サンプルを見て、しばらく後に入っていくと、40代前半くらいの店員が「今、お客様が何を食べるのか、店のメンバーで予想していたんですよー」と言ってきた。あまりにも親しそうに話しかけてくるので、他の2人のなじみの店かと思ったら、そうではない。アットホームに友達感覚で話す店らしい。自分は若く見られる方だが、それでも年上だとはわかるはず。美容院やハウスマヌカン(ショップ店員)にありそうな接客ではあるが、レストランでは初めての経験。「そうですか」とそっけなく答えたが、「さあ、私たちは何を食べるでしょうか。当たるかな?」と乗ってあげればよかったのかな。

*1 サブカルチャーに造詣が深く、広告・CM論やデザイン、写真、マンガ等花広い分野の著作を有する草森紳一(1938年-2008年)は、東京の人間と比較して神戸市民の歩くスピードが早いことに触れたエッセイがある。青信号までの時間を示すカウントダウン表示が付いている大阪の歩行者用信号がメディアで話題になったこともある。交通機関の発達で、相互の行き来が容易になっても、関西に来て感じる新鮮な「個性」は、なかなかなくなるものではない。


posted by 林 秀一 at 12:28| 関西 | 更新情報をチェックする
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