2017年12月19日

ある書店の閉店と切ない書き込み

 退勤後、会社の階下にある書店で雑誌を立ち読みしていると、地味な文字のみの貼り紙が目に入った。
 年内いっぱいで、閉店する旨が記されている。
 会社のすぐそばにあった書店も数か月前に閉店したばかりで、いささかショック。その書店が閉店を知らせる貼り紙の下部の空白のスペースに「小4です。ここの本屋さんが好きだったので、残念です」とサインペンで書きこまれていた。*1 やるせなく、悲しい気持ちになった。以前の記述で、地方都市から書店がどんどんなくなっていることを指摘したが、大都市の真ん中においてさえ、そうなのである。
 通販で本を買うことは容易な時代になったが、とくに学生など、若い世代には、書店の存在が欠かせない。長期の休暇の前など、学校で、読書の指針として、課題(推薦)図書が提示される。だが、はしがきだけでは、その書物のおもしろさはわからない。書店で、実際に手にとって、冒頭部を読んだり、解説を確認したり、パラパラ開いてみたりして、自分に合った本が発見できる。
 東京の主要な繁華街の一つ、新橋では、ここ数年で大きな書店が2店閉店してしまった。近隣の銀座や乗り換えのターミナル駅の書店を今後、活用することになるだろうが、行きたいと思ったときには即座に出かけられないことになる。
 書店は社会インフラと称して過言ではないと思える。今は、様々な課題に焦点を当てたソーシャルキャンペーンが展開されるが、これも現代の社会的課題の一つであり、考えるべき時に来ているのではないだろうか。


*1 この書き込みに触発されたのか、数日後には、他に何人もが自分の思いを書きこんでいた。


posted by 林 秀一 at 18:30| 読書 | 更新情報をチェックする
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